生後6ヶ月から4歳までの子どもたちのコロナワクチンが開始されます。5歳から11歳までの子どもたちの3回目のコロナワクチンも継続されています。コロナワクチンは努力義務となっていますが、これは強制ではなくワクチンを受けるか受けないかは保護者が決めたら良いことになっています。当院では現在インフルエンザワクチンを中心に行っていますので、コロナワクチンは12月になったら日程を決めてお知らせします。
ここでコロナワクチンについて話をしておきます。まず12歳以上のコロナワクチンは3回目、4回目、5回目と進んでいますが、11月から使用しているワクチンは、7月から流行したオミクロン株対応ワクチンとなっています。つまり従来のコロナワクチンとオミクロン対応ワクチンと両方が入った2価ワクチンとなっています。しかし6ヶ月から4歳までの子どもたちのコロナワクチンも、5歳から11歳までの子どもたちのコロナワクチンも、従来のワクチン単独でオミクロン株対応のものではありません。現在、流行しているコロナウイルスのオミクロン株はワクチンでの免疫をすり抜けて感染すると言われていますから、子どもたちに接種する従来のワクチンがどれだけ効果があるか、はっきりしていません。恐らく、感染の予防にはならないと思われます。したがってワクチンをしていても感染するでしょう。重症化は予防できるのではと言われていますが、これもはっきりしていません。夏からコロナの感染が増えて子どもたちの感染も多かったですが、全国では重症化した子どもたちのケースも報告されています。5歳から11歳で重症化した子どもたちは全員ワクチンを受けてなかった訳ではなく、ワクチンを受けていた子の中にも重症化したケースが報告されています。そうするとワクチンが重症化の予防になったのかどうかも、はっきりとしていません。コロナにかかった子どもたちを診察した印象としてはワクチンをしていた子どもたちは、熱の高さやしんどさが軽いような印象はあります。
またワクチンには副反応も出る可能性もあります。子どもたちのワクチン接種量は、12歳以上の人のワクチン接種量よりも少ないので、要するに打つ量が少ないので、発熱や接種部位の痛みなどの副反応は比較的少ないとは言われています。
これらのことを考慮して保護者の人がしっかりと考えて、受けるか受けないかを決めてあげましょう。