前回、BCGワクチンが新型コロナウイルス感染の抑制に効果があるかも知れないと書きました。最近の報告でもやはり効果があるのではないかとの意見も多くあります。日本では死亡者が少ないこと、無症状の感染者が多いことなどの状況から推測されています。

そもそも、BCGワクチンとは何か、みなさんはご存知ですか？結核の予防接種と言うのはご存知だと思います。昔はツベルクリン反応をして、陰性の人にBCGをしていましたが、今ではツベルクリン反応はせずにすべての子にBCGを接種しています。また以前は小学1年生、中学1年生でもツベルクリン反応をして陰性だった場合にはBCGを追加していましたが、今は1歳以上の人は対象となっていません。これはBCGが結核の予防になっていないと言うことが分かってきたためです。たまに著名人が結核に感染したと言うことがニュースになりますが、その人もBCGは受けています。BCGを受けていても結核にはかかる可能性があると分かってきて、アメリカをはじめ欧米諸国はBCGを接種しなくなりました。日本もBCG接種は止めるべきとの意見がありますが、今でも続けています。実はBCGは結核の予防効果は低いけれども、他の感染症に対しても予防効果を発揮している可能性もあり、今回の新型コロナウイルスにも効果があるのかも知れません。BCGは無駄だと言う人もいましたが、無駄じゃなかった可能性もあるかも知れませんね。