色覚異常

2019.12.01

先日、学校医の全国大会に行ってきました。その中で印象に残った講演が色覚異常についてでした。色覚異常というのは男性の20人に1人、女性の500人に1人の割合で認められ、意外と多いのです。色の識別に問題がありますが、日常生活には支障がありません。ただ赤と緑を見間違えてしまうなど、いろいろなタイプがあります。そこで学校の授業では色覚異常があっても大丈夫なように、黒板に書く時に使うチョークは、白と黄色のみとなっているって知っていましたか?昔のように青や赤、緑などのチョークは使わない方針になっています。今でも使っている学校もあるとは思いますが、文部科学省が推奨しているのは白と黄色を主に使うとのことです。

僕が聞いた講演は、チョークを工夫して色の識別ができるようになったと言う内容でしたが、これからはホワイトボードを使ったりパソコンやタブレットを使ったりして授業をするようになる時代なのに、少しナンセンスかなあと思いながら聞いていました。チョークを工夫するよりは、色を識別できるようにするメガネを作った方が良いのでは?とも思いました。色覚異常があっても進学・就職には支障がありませんが、就くことが出来ない職業があります。航空機のパイロット、鉄道の運転士、船舶の航海士には残念ながら適性なしとなります。パイロットを目指していたのに、適性検査で適性なしと分かった時のショックが大きいので、小学校では色覚検査がありますから、きちんと受けるようにしましょう。しかし最初に書いたように色覚異常があっても日常生活には問題ありませんし、有名な画家のゴッホも色覚異常だったようですから、安心して下さい。