子宮頸がんワクチン

2020.09.22

今月は高校1年生女子の子宮頸がんワクチン希望が多いです。公費で接種できるのが中学1年生から高校1年生の間までです。このワクチンは3回の接種が必要ですが、3回目の接種は1回目から6ヶ月後となるため、高校1年生の3月までに終了するには、逆算して9月中に1回目を受ける必要があります。

子宮頸がんワクチンは報道などでは接種して体が痛くなって動けないというケースがあって、接種をためらっている人が多いです。でも接種した後に不幸にして亡くなっている人は多くないのです。しかし子宮頸がんは20代、30代の若い女性に多い「がん」で、統計では年間に1万人以上の人が発症し、3000人以上もの人が亡くなっています。新型コロナウイルスで亡くなった人が現時点で1500人程度ですから、女性だけ、それも限られた年齢の女性だけの死亡が3000人にもなる子宮頸がんが、どれだけ悪い病気か分かるかと思います。ワクチンによる副作用は0ではありませんが、副作用が出る弊害と、受けないことによって子宮頸がんになるリスクを天秤にかけて検討する必要があります。僕個人としては受けた方が良いかどうかと聞かれたら、受けた方が良いと答えます。万が一、10年後、20年後に子宮頸がんを発症した時に後悔しないように、しっかり検討してあげて下さい。