インフルエンザワクチンの回数について

2020.10.22

10月からインフルエンザワクチンを開始していますが、早い人は、もうすでに2回の接種を終わらせています。

そもそも1回の接種なのか2回の接種なのかは諸説あります。前年にインフルエンザにかかった人や、前年に2回インフルエンザワクチンをした人は、基礎的な免疫があるから、1回でも良いと言う人もいます。8歳以上は1回で良いとか、10歳以上は1回とか、色々な意見がありましたが、今年は小学6年生までは2回、中学生以上は1回と決まりました。

1回目と2回目の間隔は、当院では2〜4週間を勧めていますが、最短1週間でも構いません。また4週間以上の間隔が開いても構いません。ワクチンをして2週間くらいしてくると抗体が出来てくるので、その時期以降に2回目をするのが最も効果があると考えられています。1回目と2回目が2ヶ月くらい開いても構わないので、小学生までの子は2回の接種をして下さい。

他に参考として書いておくとアメリカでは、通常のように秋に2回接種するグループと、春に1回・秋に1回接種するグループとでワクチンの効果を比較した研究があります。結果は、どちらにも効果に差がなかったとのことでした。沖縄などでは夏にインフルエンザが流行することもありますが、これは南半球のインフルエンザが持ち込まれて流行しているとの指摘もあります。日本でも将来は春と秋に1回ずつ接種する方法が試されるかも知れませんね。